基礎の重要さ

 とある日本語学習中の外国人のブログをたまにのぞくのだが、日本語がとても上手でびっくり。さっと読んだ感じでは、日本語学習者が陥りそうな変なミスや癖が、全くと言っていいほど見当たらないのである。

 彼が日本在住かと言えば、そうではない。自分の国で仕事の合間に日本語の授業を受けながら勉強をしているようだ。では、長いこと勉強をしている上級者かと言えばそうではなく、初級レベルを終え、中級の勉強を始めたばかりだそう。会話もままならない、というようなことを本人がたまに言っているくらいだ。

 しかし、ブログの文章を見ていると、とてもそうは思えない。これは日本語の基礎を正しく築き、それを正しく使えているからだと思った。

 いくら上級レベルだって、いくら小難しい言い回しを知っていたりしたって、ネイティブが見ても不自然さを感じない文章を書ける外国語勉強者は、決して多くはないと思う。

 彼のブログを見て、外国語で彼のような正しい基礎を築くには、やはり独学では難しいかなとも感じた。文法的に正しいだけでなく、文化的・慣習的にも正しい言い回しを教科書だけで学ぶのは難しいだろう。

 しかし彼くらいに自然な文章が外国語で書けたら、あたしなら先生にはもう習わず、独学にしちゃいそうだ。でも、そこがあたしのいけないところなんだろうね。正しい知識の習得を疎かにしない学習態度は見習わないといけない。

 あと、少しでも早く前へ前へと進もうとするのではなく、一つ一つゆっくりでいいから、確実に身に着けていかないとね。

 何はともあれ、彼に日本語を教えた教師も、教わった知識を正しく使えている生徒さんも、あっぱれ!である。